「小山敬三の書」展(31日まで・小諸市立小山敬三美術館) ★4月8日からは「大壁画 紅浅間」の特集展示を開催!
テーマ:お知らせ


小諸市丁(懐古園内)の市立小山敬三美術館は、31日まで「小山敬三の書」展を開いている。
生涯に多くの書を残した洋画家、小山敬三(1897―1987年)の昭和30年代から晩年頃の作品12点を展示している。
同館で書だけを集めての展示は初めて。
江戸時代から続く商家に生まれた敬三は子どもの頃、父・小山久左衛門から手習いの指導を受けた。
久左衛門は芸術に造詣が深く、敬三は文人画家富岡鉄斎などの書画の名品に囲まれて育ったという。
展示では、久左衛門の座右の銘で、敬三も自らの銘とした「脩誠」や、鉄斎が久左衛門に贈った中国清朝の儒者任氏の家訓を敬三が写した書「家訓」。
唐代の詩人杜甫の詩などの書が並ぶ。
敬三の絵は、東洋の精神を西洋の技法で描いたといわれている。
書は絵と同じく骨太で誠実、一筆一筆が紙面の隅々まで調和を考えて書かれているという。
学芸員の中嶋慶八郎さん(69)は「画家小山は書もよくした。絵と同様に全体の構図を考え、のびやかに書いた」。
展示を見た人からは「いい味わいがある」いろいろな芸に秀でていた人なんですね」などの感想があった。
同館によると、昨年に比べ来館者は大幅に増え「コロナ前」に、戻りつつあるという。
4月8日からは「大壁画 紅浅間」の特集展示を開催する。
東京のグランドプリンスホテル新高輪のロビーを飾る巨大壁画。
小山芸術の集大成といえる同作が生まれるまでの物語と、壁画制作の過程を紹介する。
11月26日まで。
開館時間は、午前9時から午後5時まで。
期間中無休。
(電話)0267・22・3428